健康診断の目的

健康診断の検査を受ける目的をしっかり理解しよう

医療施設では、医師が病気を診断・治療していくために、さまざまな臨床検査が行われます。

臨床検査の種類は、「検体検査」と「生理機能検査」の2種類に大きく分けられます。

検体検査は、尿、血液、痰、組織などの検体(材料)を採取し、化学的あるいは形態学的に検査するものです。
生理機能検査は、心臓や脳などの動きを電気的にとらえたり、体の内部の状態をX線、超音波、磁力線などを利用して画像観察したりします。

検査の最大の目的は、医師の診断を確実にすることですが、病気の重症度や治療方針の決定、治療の評価としても利用されます。

検査は、次の3つに分類することができます。

・体の異常をみいだす検査
・病気を診断するための検査
・治療の有効性をみるための検査


健康診断は、体の異常をみいだすための検査です。
なんらかの病気が発症していないか、健康が維持できているかを確認するための「スクリーニング検査」(ふるい分け検査、健康といええる人を除外する検査)ともいえます。

この検査で異常がみつかっても、多くの場合、それだけで病気の診断がつくということはありません。
さらに詳しく調べる、病気を診断するための検査が行われます。

これが「二次検査(再検査)」や「精密検査」と呼ばれるものです。

病気には、それぞれに特有の症状がありますが、発病初期から自覚症状が伴うとはかぎりません。

とくに高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病は、それ自体では症状がほとんどないか、ある程度進行してから自覚症状があらわれます。

生活習慣病では、発病前にできるだけ早くその兆候に気づくことと、発病後の早期発見がきわめて重要です。
そして、治療開始が早ければ早いほど、よくなる可能性は高くなります。

健康診断は、自覚症状の有無に関係なく、静かに進行しはじめている病気を早い段階でみつけたそうとするための検査ともいえます。

 

サイトマップ