犬の呼吸器の病気

●犬の呼吸器の病気

●犬の気管虚脱

気管虚脱は、気管がつぶれ、激しいせきの発作や呼吸困難などが起こる病気です。肥満している小型犬や短頭種に多く見られます。

【かかりやすい犬種】
チワワ、ポメラニアン、狗、ペキニーズ、マルチーズ、ョークシャー・テリア、トイ・プードル、ミニチュア・プードル、パグ、ブルドッグなど

【原因】
気管虚脱は、先天的な要素が強いといわれますが、高齢で肥満している犬に起こりやすいこともわかっています。

【症状】
気管虚脱になると、つねにせきが出て、呼吸が苦しいために次第に運動を嫌がるようになります。
そのほかの症状
・運動後や興奮した後、食餌や水を飲んだ後に、ガーガー、ゲーゲーという乾いたせきをする
・15分ほど継続するせき発作がある
・せき発作の間、ウロウロ歩き回ったり、逆に座り込んだりする

【予防法】
気管虚脱は完治が難しい病気ですが、薬物治療と生活上の注意で症状を緩和できます。
・暑さに気をつける
・興奮させない
・体重をコントロールする
・首輪をハーネスに
・獣医師の処方以外の薬は飲ませない





●犬の気管支炎

気管支に炎症が起こって、せきが続く病気です。乾いたコンコンというせきが特徴です。原因は多岐にわたります。

【かかりやすい犬種】
プードル、ョークシャー・テリア、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬

【原因】
・感染性の気管支炎 
 最も多いのは、細菌や真菌、ウイルスなどの感染によるもの
・非感染性の気管支炎
◇物理的刺激
 ほこりや植物の種子などの異物の吸引、または腫瘍などの病気によって気管支が圧迫されて起こるものなどがあります。
◇化学的刺激
 アレルギーを起こす原因物質や、ガスや煙などの吸引、薬物による刺激などが原因になります。
◇寄生虫
 さまざまな寄生虫の幼虫や、イヌ肺虫などが原因になります。

【症状】
●急性気管支炎 
単発で起こるもので発作的に出る乾いたせきが特徴です。運動した時や食餌の時、首輪を引っ張ってのどを圧迫した時などにせきが出ます。
●慢性気管支炎
痰がからんだせきをします。あるいは発作的な空せきが出ます。進行すると、元気がなくなり食欲も落ちます。呼吸困難にも注意が必要です。

【予防法】
気管支炎を予防するポイントは
・気管支炎は肥満した犬に多いことから、体重のコントロールを行う。
・急に冷たい空気を吸い込まないようにする。
・気温や湿度が急激に変化する時は、安静にさせる。
・部屋の乾燥に注意する。冬は、加湿器などで適度な湿気を保つ
・室内の掃除をこまめに行い、カビ゙やほこりをなるべく取り除く
・犬の近くでタバコを吸わない

●犬の肺炎

呼吸器の感染症のなかでも重症の病気です。気管支炎や咽喉頭炎などが悪化して起こることが多いため、こうした病気にかかっている時はとくに注意が必要です。

【かかりやすい犬種】
すべての犬種

【原因】
肺炎の原因の多くは、細菌やウイルスの感染によります。
そのほか、真菌(カビ)や寄生虫に感染した場合、刺激物質の吸引が原因になることもあります。
また、乾燥した寒い冬の間や、梅雨時の雨が多い時期には、そのことがストレスとなり感染しやすくなります。

【症状】
せきが出て、そのため嘔吐することがあります。呼吸のたびにゼーゼー音がしたり、呼吸が浅く遠くなります。
食欲不振や発熱も見られます。高熱が出ることもあります。体温はこまめに測ってください。

【予防法】
気管支炎や咽喉頭炎などの呼吸器疾患がある時は、悪化しないよう治療を続けることが予防につながります。
かぜをこじらせないよう注意することも大切です。

 

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