メタボリックシンドロームとは

内臓脂肪型肥満から動脈硬化にいたるまでの状態

日本人の死因の第1位はがんですが、2位と3位は心臓病および脳卒中で、その原因となるのが動脈硬化です。
動脈硬化をおこすもとになる主なものには脂質異常症、高血圧、糖尿病があります。

さらに、これらのもとになるのはインスリン抵抗性という代謝障害であり、さらにまた、このもとになるのが肥満、それも内臓脂肪型肥満です。

この内臓脂肪型肥満から動脈硬化にいたるまでの状態につけられた名前が、メタボリックシンドロームです。



メタボリック(metabolic=代謝)シンドローム(syndrome=症候群)は、直訳すると代謝症候群になります。
2005年4月、日本内科学会でそのガイドラインが成立しました。

メタボリックシンドロームとは、心臓病や脳卒中の原因とされる動脈硬化の危険因子をいくつかあわせもった状態をいいます。
その危険因子とは、内臓脂肪型肥満、脂質異常症(高中性脂肪血症および低HDLコレステロール血症)、高血圧、高血糖の4つです。
そして、内臓脂肪型肥満(必須条件)に加えて脂質異常症、高血圧、高血糖のうち2つ以上があると、メタボリックシンドロームと診断されます。

2008年4月から40歳〜74歳の「メタボ検診(特定健診・特定保健指導)」が義務化されました。
検診では、腹囲などの数値の目安にメタボリックシンドロームあるいはその予備群の状態にある人を発見し、早期に治療や生活習慣の改善や治療を開始するよう指導するものです。

これまでは、病気のレベルに達していなければ「ちょっと高めだから注意してください」ですみました。
しかし、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった軽度の異常でも、いくつか集まることで動脈硬化が急速に進行し、最終的には心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を起こす危険性が高くなるのです。
軽度の異常とは、病気ではないけれども健康ともいえない「グレーゾーン」で、東洋医学でいうところの「未病」の状態とも言われています。

⇒生活習慣病の食事療法

 

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