健康診断の種類

健康診断の種類を知っておきましょう

健康診断には、「対策型健診」と「任意型健診」の2種類があります。

対策型健診は、市区町村の住民健診や職域・医療保険者などが予防対策として行われる公共的な医療サービス。
任意型健診は、人間ドックに代表される医療機関が任意で提供する医療サービスです。

まずは、自分が職場や市区町村で受診できる健診の種類を知る必要があります。

対策型の健診(住民健診・職域健診)

日本では、すべての人が定期的に健康診断を受けられるよう、事業主や医療保険者、各自治体(都道府県、市区町村)に実施することを「労働安全衛生法」という法律で義務づけられています。

こうした公的な健診は、無料または一部自己負担(比較的低額料金)で受けることができます。

◆病気のあるなしを見つけだす、一般健診 

働く人が職場で受けるのが、一般健康診断(職域健診)です。

これは40歳未満の人が対象です。
雇入時健診や定期健診などがこれにあたります。
職場で受ける機会がない人の場合は、地方自治体が20〜30歳代の人を対象に実施する住民健診を受けます。
 
これらは身体計測や血圧測定、血液検査、尿検査など、短時間で比較的簡単にできる基本的な検査です。
発育状態や肥満度、病気のあるなしをみつけだす「スクリーニング検査」です。

隠れている病気を確定診断することまではできませんが、あきらかに異常が生じている臓器をある程度は絞り込むことができるため、病気発見の手がかりになります。

◆40歳からは内臓脂肪型肥満をみつける、特定健診

2008年4月よりスタートしたのが、「特定健康診査・特生活習慣病の予防と治療に必要な健康診断の正しい理解定保健指導」です。

40〜74歳の被保険者(医療保険加入者)とその被扶養者を対象に、年1回実施されています。
生活習慣病の元凶となるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)をみつける検査内容に絞り込まれているため、「メタボ健診」とも呼ばれます。

保健指導がセットになり、受診者は必要に応じて食事や運動などのアドバイスが受けられます。
メタボの原因となる食べすぎや運動不足など、生活習慣を見直すきっかけになります。

◆75歳になつたら受ける、後期高齢者健診

75歳以上は、「高期高齢者健康診査」を受けます。基本的な検査項目は腹囲計測を除き、特定健診と同じです。
これは生活機能に支障がないかどうかを評価することに健診の意義があります。

◆自治体が実施する、さまざまな検診

一定の年齢の人を対象に、「がん検診」「骨粗しょう症検査」「肝炎ウイルス検査」などを積極的に取り入れる自治体が増えています。

たとえば、がん検診の「無料クーポン」や「検診手帳」などが配布されることもあります。
ただし、自治体により実施される検診項目や、検診を受けることができる人(補助が受けられる検診)などは異なります。
住んでいる市区町村の窓口や広報紙、ホームページなどで確認してください。


任意型健診(人間ドック)

個人の判断で自由に受ける健康診断で、医療機関などが任意に提供する医療サービスです。

代表的なものに人間ドックがあります。

検査項目は、日本人間ドック学会ならびに日本総合健診医学会で基準が示されていますが、医療機関によって微妙に異なります。

基本検査に加え、MR I (磁気共鳴画像)やM R A (磁気共鳴血管造影)、PET(陽電子放射断層撮影装置)、CT(コンピュータ断層撮影装置)など、先進医療機器を使用し、幅広く健康状態を調べます。

任意型健診の費用は、基本的に健康保険がきかす、全額自己負担です。
ただし、国民健康保険組合などで、人間ドックの一定補助を行っている場合もあります。
対象となる年齢や実施期間、検査項目などは、各自治体によって異なりますので、確認してください。

◆早期発見をめざす予防医療、人間ドック

人間ドックの種類は、時間、性別、臓器・部位別によるドックがあります。

医療機器や検査法の進歩に伴い、「半日ドック」や「1日ドック」のように、短時間で効率よく検査を受けるという総合健診へと変わりつつあります。

一方では、豪華な食事つき・ホテルの宿泊つきの「2日間ドック」が人気を呼んでいます。

夫婦や友人同士で、旅行やアミューズメントパークの感覚で人間ドックを受ける人たちもいます。
1年1回のイベントとして、リピーターも多くなります。

 

サイトマップ