鮭の効能

鮭は、血中脂質を下げ、心臓病を防ぎます。

◆栄養素がバランスよく含まれた滋養食品

サケには必須アミノ酸を含む良質のタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルと、多くの栄養素がバランスよく含まれています。また、サケの美しい赤色はアスタキサンチンという色素によるもので、これが体内に吸収されると、病気に対する抵抗力を高める働きを持つビタミンAに変わります。
そのほか、栄養素の代謝を促進するビタミンB群、カルシウムの吸収を増進するビタミンD、口内炎などの炎症を抑えるナイアシンなどが含まれています。
アスタキサンチンは強い抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去して、悪玉コレステロールの変性を防ぎ、動脈硬化を予防します。さらに、マウス実験でガンの発生を抑えられたというデータも報告されています。

◆グリーンランドの住むイヌイット

サケの栄養素で、最も注目したいのはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)です。抗酸化作用がある多価不飽和脂肪酸のDHAとEPAには、血中脂質を低下させて、心臓病や高血圧、脳梗塞などの循環器系疾患を予防する働きや、抗腫瘍作用があることが数々の研究によってわかっています。
こうした働きは、デンマーク領のグリーンランドに居住するイヌイットの食生活を研究することで明らかになりました。デンマーク人と比べて、血中脂質だけではなく、血中コレステロール値も低いのです。またイヌイットは、心筋梗塞や糖尿病などの罹患率もきわめて低いことがわかりました。
日本が長寿国である理由の一つに、サケをはじめとする水産物の摂取量が他国の人々にくらべて多いことがあげられますが、最近では食生活が欧米化するとともに、生活習慣病にかかる率が増加しています。日本型の「食」のよさをあらためて見直したいものです。

●鮭の主な栄養成分
タンパク質・・・・・22.3g
脂質・・・・・4.1g
ビタミンD・・・・・32μg
ビタミンE・・・・・1.2mg
ビタミンB1・・・・・0.15mg
【可食部100g当りの分量です】

●鮭の主な機能成分
EPA・・・血栓防止、血小板凝集抑制作用、血流促進
◆DHA・・・脳細胞の活性化、コレステロール値低下作用、抗ガン作用
◆アスタキサンチン・・・抗酸化作用、動脈硬化予防、抗ガン作用




 

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